EXWのチラ裏

遊戯王マスターデュエルチームEXWメンバーが気ままに書くブログ

デュエリストよ、人を頼るな理想を語れ

真佐まつりです。こんまつです。

今日は少しお気持ち的な記事になりますので、ここに書いて整理しようと思います。
タイトルは「人を頼るな理想を語れ」という記事です。

私は普段からNR限定構築の配信などをメインに活動しています。
NR限定構築は無課金でも無限に遊べる手軽さがありますので、EXWの活動で関わる人よりもカジュアルっぽい人が多いように感じます。この場では「遊戯王をかじる程度に遊んでいる人」という意味です。
私としては、そういう人が遊戯王マスターデュエルのプレイ人口を大きく支えていると思っているので、そういう方々やこの活動をたいへん好ましく、誇りに思っています。
ただ、そのような方々と関わっていく中で1つ言いたい事ができました。それが今回のタイトルになります。

私は一応「遊戯王上手い系VTuber」としてやっていますので、たま~にデッキについてのアドバイスを求められる事があります。

そんな中、こんな感じの事がよくあります。

いきなりテーマカードぶち込んだデッキレシピ披露

ここでひとこと「最近調整してます。アドバイス下さい!」(この画像は一例で、私が勢いで組んだNRトラミッドです)

 

私「なにをどう言えと…?」

という感じになります。アドバイスを求めてくるカジュアルっぽい人ほど、よくこのパターンになります。

初対面の配信者にいきなりDM凸するのは勇気があるな、なんて事よりも私が言いたいのは、質問する時はまず前提を言え!という事です。

前提というのは、
①自分は何を目指してデッキを組んでいるのか

②どういうカード、動きが強いor面白いと思ったのか

③何に不満を感じているのか、不満は無いけど意見が聞きたいのか

なんというか、遊戯王関係なく人に質問する時は当たり前の話にも思えるのですが、これを言ってくれないとアドバイスのしようがないです。
1つのテーマの課題を解決する方法は何種類も存在します。その中からただ1つを選んで組み上げていくのがデッキというものです。
自分が何を優先してデッキを組んでいるか言ってくれないと、とりあえず強欲な壺くらいしかおススメできません。

①自分が遊戯王のどんな部分が好きなのか、何を目指しているのか
②どういういきさつでそのカードを見つけて、どんな理由で入れたのか
③どんな対戦環境でどれくらい遊んでいて、どんな反省点を見つけたのか。
どれも非常に重要な事ですが、私は特に重要なのは①>②>③だと思っています。
根本の部分があいまいなままだと、そのデッキの方針はブレブレになってしまいます。
遊戯王を軽く触っている人ほど、この大事な根本の部分から意識が欠如しているように思います。
自分1人で適当にデッキを組んでいる時は感覚でカードを取捨選択できるので、これが明確でなくても問題に感じる事は少ないでしょう。

しかし、カードゲームは選択肢のゲームです。カードを新しく入れたらできる事が増えますが、他のカードを引く確率が下がります。逆に抜いたら狙ったカードを引く確率が上がりますが、できる事の範囲が狭まります。

自分自身が何を1番大切にしたいのか、どんなデッキが組みたいのか、そういう理想を根本から正確に思い描けなければ、良いデッキを組む事なんて不可能です。
初心者デュエリストには、ぜひそういう視点を持って知識を蓄えて欲しいです。
最近の遊戯王は解説動画や配信がずいぶんと増えて、いろいろなデッキレシピをコピーできるようになりました。
しかしそれを真似してデッキを組んでいると、ついつい自分の頭で考える強さが失われていってしまうように思います。
遊戯王とはこういうものだ」「〇〇というテーマはこういうデッキだ」「〇〇はここを止めるのが正しい」…こういう誰かが考えたテンプレみたいなものが、私たちに自然に刷り込まれています。

しかしこれはとても便利で、危険なことだと思います。

いつでもDCで結果を残しているのはそんな常識を覆したデッキだからです。

おお!と人を魅了するデッキはそんなテーマの概念を超越したデッキだからです。

本当に遊戯王が上手い人は、常識を破壊します。

常識を覆すには、より深く遊戯王の本質を身に着ける必要があります。

私は、実は「理想のデッキについて語る事」が遊戯王の本当の上達への近道なんじゃないかと、最近思い始めています。
デッキの構築中、あるいは練習中にカードへの不満を覚えた時、別のカードを比較し最適化する事はとても素晴らしい事です。自分のリプレイを見て、「ここはこうすれば良かった」と知見を蓄える事は素晴らしい事です。

ただ、本当に遊戯王が上手くなりたいなら、1度立ち止まって別の方向に考え直してみるのも手かもしれません。自分がなぜそのカードに不満を覚えたのか。その不満は杞憂じゃないのか。そもそもデッキ選択が違うんじゃないのか。そのデッキを使う場所が違うんじゃないのか。自分が求めるデュエルは違う方向なんじゃないか…。

どんなに考えても結果がふるわないなら、前提を疑ってみるべきなのです。
前提が正確でないなら、どんなに練習して理論を積み上げても無駄になります。

いきなり「前提を疑え」なんて言われても難しいでしょう。
しかし、「理想のデッキについて語る事」ならできると思います。「増殖するGが4枚以上入れられたら良いのにな」「手札誘発がたくさん入れられたら良いのにな」「後攻でも捲れるデッキが組みたいな」etc...。
よく聞く話ですが、もう少し考えてみたら見方が変わってくるかもしれません。「増殖するGには名称ターン1が付いてるので、被らない枚数入れたいな」とか、「手札誘発ばっかり引いても弱くね?」とか、「実は後攻の勝率は上げようが無くない?」とか。

自分が理想としていたデッキは、遊戯王が上手くなるにつれて変わっていきます。

「AとBどちらのプレイが正しかったのか」や、「どちらのカードの方が勝率が高いか」は新弾が来ればリセットされてしまいます。
しかし、自分が理想とするデッキの本質はほとんどリセットされません。

理想のデッキについて語っていたあなたは、前の環境で展開ルートを暗記していたあなたよりも少しだけ、満足のいくデッキ選択ができるようになっていると思います。いち早く好きなテーマに出会えていると思います。
だから、「デュエリストよ、人を頼るな理想を語れ」と言いたいのです。
私のXのタイムラインで、そういう話題が増えるといいなと感じています。
真佐まつり。